毎日新聞福井版(9/1)は再選をかちとった自民党・稲田朋美氏(福井1区)とのインタビューを掲載した。
・・・・・・選挙期間中は寝起きが悪かったそうだが、「当選翌朝はすっきり起きられた。それだけ当選がうれしかった」と笑う。前回選では落下傘候補として当選し、「小泉チルドレン」と周りから言われた。「そう言われるのは本当に嫌だった。今回の当選で小泉チルドレンからの脱却がかなった」と喜ぶ。
選挙期間中はJR福井駅東口で街頭演説を連日続け、演説中に涙を見せることもあった。「支援者や聴衆の真剣なまなざしを見ると、感極まった」と振り返る。2期目は野党議員として「委員会質問で、与党を徹底的に批判できるのが楽しみ」と話す。さらなる上を目指し、「推薦人が集まれば、総裁選にも出馬したい」と意欲的だ。・・・・・
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なんと、稲田さんが「推薦人が集まれば、総裁選にも出馬したい」と。今回はこれまでのように、「自民党総裁」=「総理大臣」とはならないが、それにしてもである。
激戦で民主党候補を下したことでハイになっているのか。
「おごれる自民は久しからず」と国民が下した審判をどううけとめているのか。
自民党も軽くなったものである。
稲田氏は気さくな方で、「アメリカ追随はダメ、というところは共産党と同じですよ」などとおっしゃる。日米軍事同盟をやめるのかどうかは聞きそびれた。
しかし、あの映画「靖国」騒動の中心人物であったように、日本国民300万人以上を死に追い込んだ、しかも軍隊ではかなりの方々が餓死という非業の死に方を強いられた日本軍国主義の戦争の反省から生まれた戦後の平和主義と日本国憲法を敵視することでは大看板の政治家だ。
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参考に、昨年4月にわたしたちが稲田議員に申し入れた内容を紹介する。稲田議員側からは「HPのコメントが見解」というだけで、正式な回答はなされていない。
2008年4月7日
衆議院議員 稲田朋美様
映画「靖国」問題での申し入れ
日本共産党福井県委員会
委員長 南 秀一
靖国神社をテーマにしたドキュメンタリー映画「靖国 YASUKUNI」(李纓監督)が、国会議員試写など契機にした「圧力」によって、各地で上映中止の事態となっていることに、多くの国民が憂慮し、批判を表明しています。
試写会は同映画の宣伝・配給会社「アルゴピクチャーズ」の主催(協力・文化庁)で開かれました。アルゴピクチャーズの説明によると、2月12日に文化庁から「ある国会議員が見たいといっている」と話がありました。後日、稲田朋美衆院議員と同氏が会長を務める「伝統と創造の会」や「平和靖国議連」(会長・今津寛衆院議員)からの「要請」であるとの説明があったといいます。
試写後、稲田議員は記者団に、「侵略戦争の舞台装置としての靖国神社という描き方で政治的メッセージを感じた。ある種のイデオロギーをもった政治的に中立でないものを日本映画にして助成するにふさわしいか」とのべ、政府出資の基金からの助成の取り消しを求める考えを示しました。13日には「伝統と創造の会」「靖国平和議連」のメンバーが文化庁を呼び、政府出資の基金からの助成は不当であるとの意見をあげました。
このような経過からみて、稲田議員が今回の「映画圧力・自粛」問題の中心であることは明らかです。
その後の展開は、東京や大阪で映画館が上映中止を決めるなど憲法の保障する「表現の自由」を侵害し、民主主義の根幹を脅かす重大問題となっています。国会では、自民党議員が、この映画が政府の出資する芸術文化振興基金から750万円の製作助成を受けたことを問題にし、助成金の返還を求める質問をおこなっています。これは自由な映画活動への不当な介入です。
最近のマイケル・ムーア監督の「シッコ」などをみてもドキュメンタリー映画が社会問題を扱うのは当然であり、そこに政府・与党に批判的な人物が登場することもありうることです。稲田議員らの主張は、映画が「靖国」問題をとりあげることを敵視し、自分たちの意に沿わない作品には助成するなというに等しいものです。
稲田議員らは「表現の自由」を侵すつもりはないと言っていますが、介入の意図をごまかす言い訳にしかすぎません。いま、このような「表現の自由」への攻撃を許さない、と多くの映画人が表現の自由を守ろうと声をあげています。また、上映を企画する映画館も増えています。
日本共産党は、天皇制政府による戦前戦中の戦争推進と言論弾圧に命をかけてたたかった唯一の政党です。また、綱領に「文化活動の自由をまもる」ことを明記する党として、映画の表現や公開の自由を守るために力をつくすものです。このように、日本の自由と民主主義を守ってきた党として、今回の事態を引き起こした稲田議員につぎの点を要請します。
① 異例の国会議員「試写」の圧力をかけ、結果としてあいつぐ「上映中止」をうみだしている責任を明確にし、国民にたいして謝罪すること。
② 適法に執行されている芸術文化振興基金からの製作助成金返還を求めるなど「表現の自由」に干渉する活動は中止すること。